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とうほく食育実践協会

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忍耐強く寄り添うこと

9月20日に第三回、食育コンダクター養成講座が行なわれました。

今回は「給食の現場から」という事で
西多賀チェリー保育園の元園長である
畠山眞咲さんよりお話をして頂きました。
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保育士歴は30年以上、そして園長として12年
保育の現場に立ち会ってきた畠山さん

沢山のお子さんとその親と接してきたからこその言葉があり、
実際に子育てや孫育てをしている受講生の皆さんに
届いたものがあったのではないかと思います。

そして畠山さんは、保育の現場を紹介している時
本当に嬉しそうに楽しそうにお話され
その姿に色んなパワーを頂いた方も多かったのでは
ないかと思います。

前回の栄養学が知識的な「学び」の話であったら
今回はそれを実践している話、と言っても良いくらい
繋がりがあり・・・、と言うのも、チェリー保育園では
食育をとても大切にしている保育園で
園内には沢山の「実のなる木」が植えてあり
(その数23種類!)クラスごとの小さな畑で野菜を育てているのです。

その育てた野菜を調理し、実際に食べる。

そこには「育てる~食べる」までを行う事によって
子供たちは「自分達が食べている物」の姿を知り
成長過程を知り、世話をする事の大変さを知り、
その食べるまでの過程を知る大切さがあります。

「見た目で判断して食べない子には
その食べ物自体から見せて、一緒に(料理を)作る必要がある」
と畠山先生は言います。

大きくなればなるほどチェリー保育園の子供たちは野菜好きの子供に
なるそうなのですが、最初からそういうわけではないそうです。

「野菜をたべてもらう事の大変さ」

は最初に通る道だそうで、それでも根気強く
子供に寄り添って食べさせていれば
子供は分かってくれる、と畠山さん。

諦めたらそこで終わり。

でも根気強く付き合っていったら変わる。
(場所を変えて食べてみたり、気分を変えて食べさせたり、と
色んな方法を試すそうです)

そして何より大人が「美味しい!」と言って
子供の前で食べてみせる事も、大切な食育の一つ!との事。

だから
「先に子供に食べさせてから自分も食べる」
のではなく、
「子どもと一緒に食べる」
もしくは
「子供に美味しそうに食べるところを見せてから
子供に食べさせる」
事が大切、とおっしゃっていました。

他にも赤飯を食べなかった子供たちと一緒に
赤飯を作り、月1回の園での「お祝い」
に取り入れるようになったら赤飯好きが
増えたという話などなど、聞けば聞くほど
一緒に作って共有する事の大切さを改めて感じました。

そしてチェリー保育園で大切にしている事の中の
一つに絵本もあり、その思いは「クラス名は絵本の名前」
という所からも伝わってきます。

絵本の中にある料理を一緒に作ってみたりも
するそうですよ!

食育は家庭と保育園と一緒に
進めていくことが大切であること
(保育園でやってくれているからといって
家庭がおろそかになっては本末転倒)
そして何より子供を大切に愛情いっぱい
育ててれる保育園があるという事は
何と心強い事か。

便利になった世の中。

でも便利になっているはずなのに
何故か時間と余裕がどんどん失われている今。

昔よりもずっと色んな事が楽になっているはずなのに
「忙しさ」が増えている今。

忙しい人のために「時短」といって
どんどん簡易的になっている食の世界。

今一度ふり返ってみるのはいかがでしょう。

サラダになる前のかぼちゃやジャガイモの姿、野菜の姿、
切り身になる前の魚の姿、肉の姿、などなど。

原型から遠ざかれば遠ざかる程
私達は大切な事を見落としてしまうように思えてなりません。


さて、次回の養成講座はお茶の世界です!

ペットボトルでささっと頂くのではなく
美味しいお茶を改めて入れてみましょう。

お楽しみに!










by touhoku_syokuiku | 2019-09-21 11:02 | 食育コンダクター養成講座 初級