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とうほく食育実践協会

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カテゴリ:食育コンダクター養成講座 初級( 41 )

できる限りのことをコツコツと

2020年になりましたね。

ご挨拶がすっかり遅くなってしまいましたが
明けましておめでとうございます。

2020年は日本でオリンピックが開催されますね。

皆さんはどんな年にしたいですか?


さて、食の世界はどんどん変わっていき、気が付いたら
「決まり事」などすでに変わってしまっているものがあったり
とても目まぐるしく変化していると思うのですが、
それらが私たち日本人にとって良いことなのかと言えば
残念ながらそうではないように思えて仕方がありません。

私たちに何ができるのだろう?

そんな気持ちになることも多いのですが
一番大切なことはいつだって足元にあるように思います。

頑張っている人を応援すること、
家族や大事な人を守り、大切にすること。

それらはとても小さくて目立たない事かもしれないけれど、
もし本当に世界中の人が一見小さく見えるような事を
大切にしたのなら、平和な世界は広がるように思います。

そんな事を思いつつ皆様、今年もどうぞよろしくお願い致します。


さて、2020年に入り初めての食育コンダクター養成講座が1月14日に行われました。

今回お話をして下さったのは大郷みどり会の副代表である西塚忠元さんです。

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大郷みどり会には我々協会、非常にお世話になっております!
(本当にいつもありがとうございます!!!)

さて、西塚さんには主に「規格」と「認証」について
お話をしていただきました。

認証には3種類あり、
・第一者認証(自己宣言)
・第二者認証(取引関係)
・第三者認証(公平性・独立性)
とあるのですが、例えば無農薬の野菜を作っている方がいるとします。

「自分は無農薬で作っています」と自分で謳って
売っている状態が第一者認証。

どこかの企業や生協と組んで、そこの間にだけ
通用する認証の状態が第二者認証。

そして第三者の人が認めたもの(例えば県など)
が第三者認証。

理想は第三者認証なのですが、(公平性や独立性があるため)
時間もお金もかかるそうです。

ただ、認証がつくと顔の見えない遠くの人も
野菜やお米の作り方を伝えることができ、
そして安心して買うことができる、という理由から
大郷みどり会では第三者認証を積極的に取っているそうです。

「循環型農業」を目指している大郷みどり会は
循環型農業とは基本的にその農地で取れた
藁や鳥糞.牛糞などを土に戻す事であるとか、
周りにある微生物や生物を殺すのではなく積極的に使う事、など
「土の力をいかに高めるか」という事が大切だと言うことも教えて頂きました。

誠実に食べ物を作って下さる方には本当に頭が下がります。

私たちは農家の方や畜産の方々に命を繋いでもらっていることを
絶対に忘れてはいけません。

そして、環境にも人にも誠実な生産者さんは特に
大切に守っていかなければいけません。

食と環境は深く繋がっていますし、環境を考えた
食べ物を選択するのは消費者の力です。

有機の野菜や減農薬の野菜やお米は
普通の野菜に比べると少し値段が高いと思うのですが、
そこには目に見えない価値があります。

農家の方が時間と手間をかけて育ててくれた価値、
有機の野菜を作ってくれている農家を守るという価値、
環境を守るという価値、
そして自分や家族の体を守るという価値、
何より美味しいという価値。

少なくともこの5つの価値を価格に乗せることを
忘れてはいけないし、これから私たちは
次の世代に安心した生活を送ることができる
環境を残していかなくてはなりません。

それを考えたとき、果たしてその価格は高いのでしょうか?



さて、話は変わり昨年猛威を振るった台風19号。

とても悲しいことに大郷は大被害に遭いました。

その被害状況も今回の講座で教えて下さったのですが・・・、
諦めずに立ち上がって下さった事が私は本当に嬉しくて。

ただ、復旧が思うように進まず、作物によっては作付けに間に合うかどうか・・・
という感じだそうです。(野菜はほぼ復旧したそうです)

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スライドの写真なので見づらいと思うのですが、本当に酷かった様子がわかります。

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大豆は水に浸ってしまい、ほぼ全滅状態、
有機のお米も刈入れ前の状態だったそうです。

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大切に育てたものが一夜にして無くなる。

そのショックの大きさは想像しただけでも恐ろしいです。

私たち消費者にできることは生産者を守ること。

61%の食糧を海外輸入に頼っている日本にとって
生産者は本当に大切な存在です。

輸入すればいいじゃない、の話ではありません。

どこかの国がもし戦争を起こして、輸入品である食料が
ぐっと値上げしたら?

「言うことを聞かなければ日本に食料を輸出してやらない」
と、どこかの国に日本が言われたら?

そもそも、作る人がいなくなってしまったら
次の担い手だっていなくなってしまう。

私たちにとって、そして私たちの未来にとって何が大切だと思いますか?



さて、次回の食育コンダクター養成講座は1月21日です。
お楽しみに!








by touhoku_syokuiku | 2020-01-20 12:44 | 食育コンダクター養成講座 初級

美味しい蕎麦の秘密

12月10日に13回目となりました
食育コンダクター養成講座が行われました。

早いもので2019年度の講座もあと6回で終了となります。

さて、今回は「現状と課題」と言うテーマなのですが、
日本蕎麦の事について北舘製麺営業の田口勇さんに
お越しいただき、蕎麦の生産から加工、そして販売に
至るまでを教えて頂きました。

美味しい蕎麦の秘密_b0297136_06333807.jpg

「蕎麦=日本食」のイメージが大きい方も多いと思うのですが、
実は蕎麦自体は色んな国で食べられており、しかも
日本で食べる蕎麦の多くは輸入に頼っているという現状が
あるそうです。

ほとんどが輸入に頼る中、北舘製麺は日本で数少ない
「直営農場」があり、製粉、製麺も自社工場で
行なっている会社です。

そのこだわり様は直営農場を所有している
事から既に垣間見る事が出来ると思うのですが、
いかに美味しい蕎麦を私達消費者に届ける事が
出来るか、という事に一生懸命であるかが
ヒシヒシと伝わってきました。

蕎麦は基本的に成長が早く、雑草よりも早く成長するため
基本的に農薬は要らないそうなのですが
ただ、美味しい蕎麦の実ができる条件というものがあり
それが「朝晩の寒暖差」。

「暖かいと花は咲くけれど実は大きくならない」
と田口さんは言います。

田口さんのお話は本当に面白く、
蕎麦の花の事や蕎麦の収穫量は
意外と少なく、お米と比べると1/8の収穫量なので
敷地が必要である事、蕎麦湯の事、などなど知らない事ばかり。

そして「更科蕎麦」とはどの部分なのか、など
そば通になれそうな話題も満載。

因みに「一番粉」と書かれているものが更科蕎麦と
なる部分で、蕎麦の実の中心部だそうです。

美味しい蕎麦の秘密_b0297136_06262363.jpg
北舘製麺が何故農場からやるのかと言うと
安心安全は勿論の事、蕎麦の実の保存を自分達で
出来るからという理由があるからだそうです。

蕎麦の実は低温保存をしないと酸化してしまい
美味しさが劣るため、北舘製麺では96時間以内に
蕎麦にする分を製粉し(石臼挽き)、製麺しているそうです。

田口さん曰はく
「うどんは成熟させるとおいしさがアップしますが、
蕎麦は「挽きたて、打ちたて、茹でたて」が大原則です」
との事。

さて、日本で蕎麦は13万トン食べると言われて
いるそうですが、国内で生産されているのは
たったの3万3000トン。

後の約10万トンは輸入という事になります。

この数字に私は考えさせられました。

日本は日本食に必要な原材料の多くを
輸入に頼っています。
(因みに味噌や醤油を作る大豆のほとんどが輸入です)

もう少し私達は自分達の国の「食事情」に
関心を持っても良いのではないでしょうか?

自分達の国の農業を守る事、農家を守る事、
作物を守る事、それを加工している所を守る事・・・。

私達はついつい遠い所にばかり
目が行ってしまいがちですが、
本当に大切なものはいつも身近にあって、
身近にあったものが無くなって初めて
慌てる事が多いように思います。

私達の命を守る「食」を私達が
守らずして誰が守るのでしょう?

国産の蕎麦、大切にしたいですね。









by touhoku_syokuiku | 2019-12-12 15:43 | 食育コンダクター養成講座 初級

選択の重要性

12月6日に12回目の食育コンダクター養成講座が
行われましたのでそのご報告です。

今回は生産現場の「畜産」について
山形県置賜郡の米沢郷牧場の代表である
伊藤幸蔵さんに教えて頂きました。
選択の重要性_b0297136_14155755.jpg

前回は農業、今回は畜産についてです。

伊藤さんには毎年、食品の裏話や
熱い思いなどなど語って頂いておりますが
今回もまた色んなお話を聞く事ができました。

選択の重要性_b0297136_14144054.jpg

米澤郷牧場では鶏肉も作っているのですが、
その取り組みというのが驚くレベルなのです。

何故なら
・全飼育期間無薬飼育を行なっている
・鶏舎は開放型で飼育を行なっている
・アニマルウェルフェアを重視している
という一般の鶏肉業界ではありえないような育て方を
貫いているからです。

「鶏肉は薬で育つ」と業界内では言われる位
鶏を育てる事と薬はセットになっているそうなのですが、
何故米沢郷牧場が無薬の取り組みを始めたのかというと、
取引のある生協から「安全な鶏肉を食べたい」という
組合員の声が挙がり、「薬抜きで鶏肉をつくれませんか?」という
依頼を受けた事がきっかけだったそうです。

どこの業者にお願いしても「それは無理だ」と断られ
米沢郷牧場へ話が来たらしいのですが、
思い切って引き受け、実験的にやった所
「うっかり成功してしまった」そうです。

伊藤さんが言うには「殺さない、という視点で育てた」
そうなのですが、これは「儲ける」ではなく
「鶏たちの健康」を第一に考えた結果
得られたものだと伊藤さんは言います。

その取り組みと言うのが
・乳酸菌を与えて腸内環境をよくする
・ストレスを溜めさせない
・餌や水の改善
などなど、人間の私達にも大いに共通するもので、
動物であろうが人間であろうが同じなのだな・・・と
考えさせられるものがありました。

そしてそのうち「餌は国産でやりたいね」
という話になり、飼料場をつくり(飼料場を
自社で持っているのは今では米澤郷牧場だけだそうです)
それを実現させ今に至っているとの事なのですが・・・
これを実現させるって・・・本当にすごい事だと思います。

家畜の世界は大規模化(独占化)と効率化が
求められる世界だそうです。

どうやったら早く大きく育つのか
どうやったらこの世界を独占できるのか。

が、ふと疑問に思うのです。

その先にあるものは
私達の健康は含まれているのでしょうか?

その先にあるものは
環境を守り、私達が安心して暮らせる世界が
あるのでしょうか?

何が正しくて何が良いのかは
自分自身で調べ、現場の方から話を聞いて
情報を求めなければ「本当の情報」は得られにくく
なってきていると伊藤さん。

知らなったでは私達の身体や心は
守られませんし、何より子供は特に
まともな物を食べなくては身体を守れませんよ、
と言う伊藤さんの言葉にズシリと来た方も
多かったのはないでしょうか。

そして最後に
「肉を食べるという事は、その分
環境にも負担がかかる事になるので、
少量のきちんとした肉を食べていくことが大切」
と話していらしたのが印象的でした。

そして最後に!
米沢郷牧場で育った丸鶏を事務局長自ら
焼いてくれました。

もう、皮がパリッパリ。

選択の重要性_b0297136_14151113.jpg
本当に美味しかったです!

食の安全性への興味が低い、と言われている日本。

安心安全な食について興味を持たれた方は
是非私達とうほく食育実践協会にお声がけ下さい。

一緒に学んでいきましょう。

そして、あなた自身やあなたの大切な家族を守る
お手伝いができたのなら私達はとても嬉しいです。


では今日はこの辺で。








by touhoku_syokuiku | 2019-12-06 15:25 | 食育コンダクター養成講座 初級

家族や地域を大切にするという事

12月3日に11回目の食育コンダクター養成講座が行われました。

今回は循環型第一次産業の「農業」をテーマに
山形県置賜郡にある米沢郷牧場の事務局長である
阿部均さんに来て頂き、米沢郷牧場の取り組みについて
教えて頂きました。

家族や地域を大切にするという事_b0297136_15582201.jpg
米沢郷牧場は「自然循環型農業」を目標にした
有機農業者の組織です。

この「循環」というのが、例えば
米沢郷牧場では鶏肉用の鶏を育てているのですが、
その餌となるお米は自分達で育てた飼料米。

そしてもみ殻は鶏舎に敷かれ、その上で鳥達は
過ごすのですが、その鳥達がいなくなった後、
鶏糞を発酵させて田畑や果樹園の肥料にする・・・
というように、一見ゴミとなりそうなもみ殻や
鶏糞を利用し循環させていく取り組みをしているのです。

ちなみに日本の肥料の輸入率は高いそうで、
その肥料を国産でまかなっている所はなかなか無いそう。

そしてその取り組みを聞いていると
それには無駄は一切なく、そこにあるもの、例えば
土の中の微生物などの力を最大限生かすように
「手を添える」ような農業をしているよう、印象を受けました。

さらに米沢郷牧場が大切にしているのが
「家族経営」。

独占するような大きな企業を目指すのではなく
家族経営の農家を大切にする、というのが今も昔も、
そしてこれからも米沢郷牧場が大切にしている事の1つだそうです。

家族経営を成り立たせるためには
年齢にあった働き方が大切、と阿部さんは言います。

若者は力仕事を、高齢の方は智恵や技術を
伝えると共に剪定などの仕事を、そして
女性たちは加工品を作ったり郷土料理の伝承を。

そうした家族経営の成り立ちによって
年間の労働配分とリスク分散を図っているとの事。

さらに、それぞれの生産者が思い入れの強い
野菜や果物を育てているため、例えば
ブドウなどは様々な品種を育てているそうです。

「思い入れが強いだけに、作り手に喋らせたらきっと
ずーっと(その作物の事を)喋っていると思うよ」
と笑いながら話す阿部さんのお顔はとても穏やかで
なんだか嬉しそうで、きっとそんな生産者の方々を
誇りに思っているのだろうなあ、と思いましたし、
その生産者の語りも聞いてみたいなあとも思いました。

一生懸命な方々のお話は心に響きますから。

さて、米沢郷牧場は学校給食の取り組みもしているそうです。

羨ましい~!!!!!

家族や地域を大切にするという事_b0297136_15583244.jpg
残念ながらブラック化が進む食の世界で、
米沢郷牧場のような循環型農業かつ
有機農法を行なっている所のお米や野菜が
食べられるなんて!!!

身体と心を作るのは食べ物の力が大きく
(私達はそれを忘れがちですが)
安心安全の食べ物を子供が食べられたら
それは素晴らしい事です。

更に米沢郷牧場では「消費者と顔の見える関係」
も大切にしているため、交流会も大切にしているそうです。

地域を大切にし、家族経営を大切にする事と
「循環型農業」の農業は根底が一緒のような気がした
今回の講座でした。

阿部さんありがとうございました。

次回は畜産についてです。

お楽しみに!









by touhoku_syokuiku | 2019-12-06 09:26 | 食育コンダクター養成講座 初級

今も昔もこれからも

ご報告が遅くなりましたが、
10月28日に7回目の食育コンダクターが行われました。

テーマは「加工」。

今回は平田産業の営業部、中村竜也さんが福岡から
来て下さり、油の事や食の裏側の話をして下さいました。

平田産業は福岡県朝倉市にある明治35年創業の老舗の油屋で
今年でなんと117年目だそうです!

実は日本で油が食べられるようになったのは
明治時代からで、それ以前は食べるというよりも
灯用の油として使われていたとの事。

昔よりもずっと油屋は減っている、と中村さん。

そんな中で平田産業は「どのような方向を目指していこうか」
と思った時、現社長の平田さんが「安全・安心」の
こだわりの油を作ろう、と決めたそうです。

そのこだわりは本当に素晴らしく
原材料や作り方など、どこを取っても「ここまでするのか!」
と驚きと感動が生まれ頭が下がる思いになりました。

原材料は100%非遺伝子組み換えの
菜種を使っているという事は声を大きくして伝えたい所。

何故なら、現在菜種のほとんどは遺伝子組み換えのもので
非遺伝子組み換えの菜種は本当に貴重なものとなって
しまっているからです。

遺伝子組み換えの食品は実は私達の生活に非常に身近で、
知らず知らずのうちに使っているケースが多い事をご存知でしょうか。

が、遺伝子組み換えの安全性はまだ「絶対」と確定されてはおらず
(表面上では安全とされていますが)
私達は事実上「まだよく分かっていない」ものを
食べているという現状があります。

更にこれからゲノム編集をされたゲノム食品も
どんどん出回って来ると思うのですが
食が身体に影響を及ぼすには時間がかかるため
理論上では安全とされていても
本当にそれが安全なのかそうではないのかは
誰も分かっていません。

さて、平田産業では菜種をオーストラリア(南オーストラリア州)
から輸入しています。

そして原材料を確保した後は菜種を圧搾して絞り、
その1番絞りの油を扱っているのですが、商品に
なるまでの過程も、お酢とお湯で油を洗ったり
その作業工程も時間も手間がかかり、
こんなに手をかけられて私達の食卓に上がっているのだと思うと
改めて「作り手」の事を知る事は大切であると思わずにはいられません。

知ると作り手が身近に感じられますし、自然と
感謝の念もわいてきます。
(目の前のものは「ある事」が決して
当たり前ではない事を私達は忘れがちです)

そして何よりその商品に愛着がわきます。

どうしてこの商品を選ぶの?
と聞かれた時「何となく」ではなく、しっかりとした理由があったのなら
それはとても素敵な事だと思うし、そんな視点で物を選んでいったのなら
自分の人生も豊かなものになっていくような気がします。

さて、あなたはどんな油を選びますか?




by touhoku_syokuiku | 2019-12-02 18:26 | 食育コンダクター養成講座 初級

自分や家族が安心できるかどうか

11月15日、食育コンダクター養成講座が
行われましたのでそのご報告です。

今回は「食品添加物」というテーマで
生協あいコープみやぎ 商品部長・常務理事の
吉武悠里さんに沢山の事を教えて頂きました。

自分や家族が安心できるかどうか_b0297136_17061110.jpg
普段知ることがなかなかできない
業界裏話も出てきたりと、皆さん驚きを含め
色んな事を考えるきっかけとなったのではないでしょうか。

「食品添加物」と聞くと一見マイナスなものを
思い浮かべる方も多いと思いますが、
実は私たちの身近にある食品(塩や砂糖)も
食品添加物とされている事もあります。

そして食品添加物の歴史は古く、
「食品を保存する目的」で塩蔵や発酵など
の技術が発達し、行われていたそうなのですが、
それが近年になってから「見た目」などを含めた
経済的要素が増え、それに従って科学的な
食品添加物も増えていったそうです。
(現在も増え続けているとのこと)

「より安価で大量に作れるようにする」

いつしかそれが求められるようになってから
食品添加物や化学調味料、甘味料の
使用頻度が増え、気が付いたら私たちの
周りの加工品はそれら無しでは成り立たなく
なってしまった位、「使うのが当たり前」
になってしまったように思います。

2019年の時点で厚労省に認定されている
食品添加物は1500種類。
(科学合成されたものが増えているそうです)

一つ一つの添加物は毒性の研究もされ、
マウスの実験をしたうえで、安全な使用量を
出しているので安全であると言えばそれも
納得であるといえるのかもしれません。

が、加工品で使われている添加物は
残念ながら1種類で済むことはなく、
何種類か使われています。

そして、2つ以上の添加物による
毒性の研究は少なく、動物実験はないそうです。

それはつまり、一つ一つの安全性は保障されているかも
しれないけれど、2つ以上の組み合わせの
安全性は誰も分からないと言うこと。

・・・ある意味私たちは長期的な人体実験を
しているようなものなのかもしれません。

かと言ってあまり神経質になると
今度は生活が窮屈になってしまうため、
この辺りは個人個人の「さじ加減」が
必要になってくるのでしょうが、
ただ、気を付けても長年添加物を摂取し続ける環境に
身を置いていること、そして添加物だけではなく
農薬の問題など、私たちの食生活は実は
意識的に気を付けていった方が良いのだな、
と改めて思いました。

「自分自身が安心できるかどうか」
この視点が大切、と吉武さんは言います。

食品添加物の毒性は今の現状が絶対ではなく
「大丈夫」と言われていたものが「実は毒性が
あった」と言われる場合もあるし、
昔「毒性が強い」と言われていたものが
「使っても大丈夫」と変わることもよくあるそうです。

結局、「絶対安全です」と言い切れるかどうか
分からないものが沢山入っている物を選ぶか
極力少ないものを選ぶか。

私たちには選択する自由があります。

更に「食の劣化」を気にしていた吉武さん。

正しい食の基本が失われつつある今、
「ごまかす」ことが増えていると言います。

添加物を使わない、という事は
生産者側の「まごころ」であり、
消費者からすればそれは「味の継承」で
本来の味を引き継いでいくことは
日本の文化を守っていく事にも繋がる。

そしてそれが失われつつある。

このままで本当に良いのでしょうか?

他にも表示の問題、(表示が非常に
分かりづらくなっていること、そして
2020年4月からは更に分かりづらくなること)
生産者の思いとは裏腹に消費者の「少しでも安く」
という思いに答えなければならない結果、
ごまかした物しか作れないという事実。

素材が悪くても均一な味にしてしまう化学調味料の力。


改めて問います。

本当にこれで良いと思いますか?

あなた自身、安心できますか?

そしてあなたの家族を守れると思いますか?


私たちの身体と心は
私たちの口にする食べ物の影響をとても受けています。

つい忘れがちになりますが
食べ物の力を侮ってはいけません。

自分がどんなものを体に入れたいか
どんなものをなるべく避けたいか。

それが全てになってしまうと窮屈になってしまうけれど、
でも、意識しなくてはいけない位私たちの食の安全は
劣化してきている事は事実だと思います。

「自分自身が安心できるかどうか」

さあ、どんな行動をとりましょうか?


by touhoku_syokuiku | 2019-11-17 18:04 | 食育コンダクター養成講座 初級

和食の「命」といえば

11月8日、9回目の食育コンダクター養成講座が行われました。

今回は日本人にとって、そして日本の食文化にとって
無くてはならない「だし」の話。

だしの世界は地域によっても使われる素材が違ったり
「取り方」によって風味やが変わったりと
とても奥が深く、面白くて美味しい世界だと思うのですが
その魅力をたっぷりと語って下さったのがこの方。

「まるご食品」の専務、濱口利文さんです。

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どんどん時短・短縮されていく家庭料理に比例して増えていく
化学調味料や、簡単に味付けできる様々なバリエーションの「〇〇の素」。

それはそれで便利なのかもしれませんが、
私達協会は「全てが同じ味」になるものではなく
「それぞれの素材の美味しさ」を大切にし、
「各家庭の味」をもっと大切にしてほしいという思いがあります。

そんな思いから、だしの話は欠くことの出来ない
大切なものだと思っています。
(全ての講座が欠く事のできない大切な講座なのですが(笑))

しかも!
今回は美味しいだしの取り方は勿論の事
色んな出汁の試飲が出来たという何とも贅沢な講座。

濱口さん、本当にありがとうございました!

さて、私達が「美味しい」と感じるものには
「旨味」というものが必ずといって良いほど
食材の奥に隠れているのですが、
その「旨味成分」がぎゅっと濃縮されたものが「だし」と
言われている素材です。

この「だし」をとるためだけの素材を作って使って
いるのは和食だけだそうです。

さて、出汁のトップバッターと言えば・・・

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そう!昆布!

昆布にも色んな種類があるそうなのですが、
だしに向いているのは肉厚で繊維質の多い昆布だそうです。

昆布をたっぷりと使って60度のお湯で
じっくりと旨味成分を抽出していくと・・・
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昆布だしの出来上がりなのですが、色もほんのり昆布色!

それぞれの出汁の違いを感じてもらうため
濃く抽出しているのですが、ほんのり甘くて
昆布の香りがなんとも良いのです。。。

昆布は収穫して干して出荷、ではなく
美味しさを引き出すために蔵で1年以上寝かせる事もあるそう。

さて、お次は身近な素材のかつお節。

だしは勿論の事、お浸しに和えたりと
料理にも幅広く使えますね。

このかつお節なのですが、2種類ある事をご存知でしょうか?

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こちらと・・・

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こちら。

色が違いますね。

1枚目の写真はカビ付け前、
2枚目写真の方はカビ付け後のかつお節。

どちらも「削り節」に使われるのですが、
風味などに違いがあるそうです。
(ちなみにカビ付けされた方のかつお節を
「本枯れ」と言い、時間も手間もこちらの方がかかるそうです。)

そして上の写真を薄く削ったものがお馴染みのかつお節。
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そして贅沢にこのかつお節を使って取った出汁は
思わずため息が出る美味しさ!

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金色~!

他にもさば削りぶしに(これまた美味しい。力強い味です)
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そしてまぐろ削り節も!(とても上品な味。京都の料亭でよく使われるそうです)

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それぞれの味も違うし色も違う。
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削り節や煮干しなど、いわゆる「だしの素になる素材」は、
生の時はそれ程旨味成分があるわけではないそうです。

命が無くなったと同時に体内の酵素の働きで
タンパク質分解が起こり、旨味成分を増幅させるため
旨味成分が生の時よりもずっと高まる。

そこには昔ながらの知恵が詰まっていて
特に日本の場合はその旨味を微生物を使って更に高めたり。


今は旨味成分だけを濃縮させた化学調味料というものがあり、
とても手軽に使う事ができます。

天然素材の「だしの旨味」と科学調味料の「旨味」。

天然の素材の魅力を濱口さんはこう言っていました。

「化学調味料の旨味は旨味であるけれども、1つの同じ味。

対して天然の出汁の素材は色々あって、旨味成分が
高い事は勿論の事ですが、それだけではなく
「素材そのものの味と香り」も感じる事ができる。」


なるほど・・・。

昆布は昆布の味、削り節はそれぞれの特徴を持った味、
きのこ類は旨味だけではなくきのこの味をともなった
旨味と香り、旨味成分の高い野菜だって種類が変われば
同じ味は1つもない。

素材の中に含まれる「旨味」は組み合わせる事によって、
その季節によって、その素材の状態によって変化し、
それを楽しむことができたのなら
食卓はぐっと豊になるのではないかな、と
お話しを聞いて思いました。

日本の食文化やだしの素材を作る技術、
それらを守って繋いでいく一番の方法は
各家庭で日常的に「素材から「だし」を取って使う」事
なのではないでしょうか。

もし時間が無い時はこんな便利なものもありますよ。
和食の「命」といえば_b0297136_09485033.jpg
心も身体も喜ぶ「だし」の味、
大切にしていきたいですね。













by touhoku_syokuiku | 2019-11-09 14:30 | 食育コンダクター養成講座 初級

私たちにできること~台風19号の被災地の現状(大郷みどり会)

2019年度11月5日(火)

食育コンダクター養成講座 「誰かに伝えたくなるネギ学」報告



私たち、NPO法人とうほく食育実践協会は、食の「食べること」は「生きること」「育てる」から「食べる」まで「食」から見える世界を学ぶ事を目的に、自らの食をいろいろな角度から考え、語ることができる仲間(食育コンダクター)を増やしていきたいと活動しています。


今回の「誰かに伝えたくなるネギ学」も、本来ならば今年で3年目となる生産者交流でした。


この度の、1012日に上陸した台風19号の災害により、大郷グリーンファーマーズさんは農地及び、ご自宅を被災され、大変な思いをされています。一度は中止も考えなければいけない状況でした。


しかし、大郷グリーンファーマーズの皆さんから、生産現場を知り、今後の活動に生かすためにと、快く受け入れてくださいました。


本当に感謝いたします。


今回の見学、生産者交流を通して、私たちの今後の活動に活かしていきたいと思います。



まず訪れたのは、大郷みどり会の事務所。


()大郷グリーンファーマーズ代表取締役 郷右近秀俊さんが、大郷の被災状況を話してくださいました。


郷右近さんは、毎年、NPO法人とうほく食育実践協会の食育コンダクター養成講座で、世界の食糧事情や農業のおかれている問題点、私たちの知らない環境問題、食糧問題を丁寧にわかりやすく教えてくださる講師をしてくださっています。


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この度の台風19号による吉田川の決壊により、大郷町は吉田川周辺を含め町内一円に大規模な浸水被害を受けました。


郷右近さんは、これは、単なる大雨による自然災害、というだけでなく、川の保水力、自然環境の変化、地球規模の温暖化や、様々な要因が考えられるのではないか。とおっしゃられました。


幸い、生産者の皆さんは、みな無事だったこと。


でも、大郷みどり会では会員2軒が床上浸水、内1軒は濁流の直撃を受け全壊(それが、あとで紹介する生産者熊谷さんのご実家)床下浸水1軒、その他何か所も崖崩れが起き、農地では畑とハウス12棟をはじめ、水田は稲刈りが終了しない水田30haが浸水、いまだ稲穂が見えない水田も多くあるとのこと。


収穫を迎える秋野菜が出荷できなくなってしまっている状況とのこと。


それでも、今、生産者一丸となって、復旧復興に取り組んでいるので、1人でも多くの方たちに、今日の訪問で感じたことをお伝えください。とお話してくださいました。



大郷グリーンファーマーズの生産者・西塚さんのハウスは周辺の田んぼが一面冠水。

泥水を被り、出荷ができなくなってしまった収穫間近の小松菜。

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大郷町直営農場農薬不使用ハウス  あいコープみやぎさんHPより




その後、何台かの車で移動して、今回の「ネギ学」の圃場へ。


今年で3年目の「ネギ学」。吉田川にかかる大きな橋を越えるとそこには2ヘクタール以上の農地が見えてきます。

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昨年もお邪魔した、1年ぶりのネギ畑・・・

待っていてくださったのは、ネギ生産者の、熊谷さんと佐藤さんです。



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吉田川が決壊して押し寄せた濁流は、収穫時期真っ只中のこのネギ畑にも押し寄せ、冠水。


もともと、ネギは水分が少ない土の方が良い作物なのだそう。


本来、ネギは、白い部分を長くするために、土寄せをします。



圃場に入らせていただきました。

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畝と畝の間は、だいぶ水は引いているものの、粘土質の土で、長靴でも足が取られる感じ。


とても土寄せは出来きそうにありません。


でも、ネギたちの生命力は凄い!みんな、元気に生きています!一度は完全に倒れたのに、ちゃんと起き上がって、すくっと立ち上がっているのです。


ただ、倒れた時に、ちょっと折れたり、S字に曲がったりしています。


白いところに土寄せができないまま置くと、緑になってしまうそう。


収穫のトラクターが、冠水のため全部廃車になってしまい、収穫が、手作業になってしまうことなど、そんな、諸々の事情で、この先、少量のネギは、あいコープみやぎさんのインターネット販売の道があるけれど、廃棄になってしまうとのこと。


そんな~泣

こんなに、元気に育とうとしてるのに。


お話を伺った後、受講生さんたちと収穫体験をさせていただきました。


持ち帰ったネギは、夕飯に「ネギしゃぶ鍋」にしていただきました。 


本当に甘くて美味しいネギでした。

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その後、吉田川の決壊場所からすぐの地域にご実家がある、熊谷さんのご実家に伺いました。


途中の畑には、まだ瓦礫が散乱していて、デコボコの道が続きます。


決壊場所は、奥に見える、ブルーシートのところ。

本当にすぐだったのですね。

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この熊谷さんのご自宅は、もともと築90年。屋根の下は茅葺なのだそうです。


梁も立派で、さすが日本家屋。


一階天井まで来た濁流に流されることなく、凛と立っていましたが、もう中は全壊なのだそうです。


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今回、あいコープみやぎさんは、この大郷のネギたちを、「ふんばり!むきねぎ」という名前で供給してくださいます。


痛んだ外皮や葉先をカットしたものを購入できます。


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私たちが今、できることとは?


一生懸命に頑張っている生産者の皆さんの事を知り、知らない方へ伝え、購入して、いのちをいただく事。



また、あいコープみやぎさんは、大郷みどり会緊急支援募金を受け付けています。


組合員の皆さんは、こちらの方法での支援をすることができます。


詳しくは、あいコープみやぎさんのホームページからお問い合わせください。




一日も早い、復旧復興をこれからも応援していきます。


by touhoku_syokuiku | 2019-11-08 11:25 | 食育コンダクター養成講座 初級

豊かな食を支えている人々の生活

10月25日、6回目となる食育コンダクター養成講座が行われました。

今回は輸入についての講義を行い、
オルター・トレード・ジャパン広報課
小林和夫さんに東京から来て頂き
お話しをして下さいました。

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毎年来て頂き講義をして頂いているのですが、
本当に1人でも多くの方々に聞いて頂きたい内容です。

オルター・トレード・ジャパン(ATJ)は
バナナやエビ、コーヒーなどの食べ物の交易を行なう
会社です。

風土に根ざした作物をつくる小規模な生産者を守り、育て、
そして「つくる人」にも「食べる人」にも安心であり
環境に負荷を与えない事を前提にしているそうです。
(詳しくはオルター・トレード・ジャパンのウェブサイトをチェックして下さいね!)

講義ではバナナとエビのお話をして下さったのですが、
日本を始め欧米で日常的に食べる事のできるバナナの
「作り手」側の話は考えさせられます。

本来日本でバナナが育つのはごくわずかな場所のみです。

つまりバナナは日本では日常的に食べる事の出来ないもの
なのですが、でもどうしてこんなに手軽に(価格も含め)
たべられるのでしょう?

悲しいかな、その裏側には過酷な労働を強いられて
いる方々の姿があります。

日本や欧米で輸入され、食べられているバナナの種類は
1種類(グローバルバナナ(キャベンディッシュ種))なのだそうですが、
本来バナナの種類(ローカルバナナ)というのは300種類位あるそうです。

1種類だけを広大な敷地で育てるため
(6800ヘクタール=山手線全てにバナナを植えている位の敷地!)
病気になってしまったものならば、一気に広がってしまい、
そのリスクを減らすために沢山の農薬が使われているという現状があります。

広大な敷地のため空中散布は必須、バナナを守るための
袋自体にも丁寧に殺虫剤が練り込まれています。

日本に輸入されて来る頃には農薬もぐっと
少なくなってくるそうなのですが・・・。

皆さん、ここで考えてほしいのです。

日本に輸入される頃には農薬が減っているから
大丈夫とかそういう話ではなく、大量の農薬に
生活を脅かされる人たちがいる、という現実に
私達は向き合わなくてはならないと思います。



ただ、これは本当に難しい問題で
大手の企業と契約し、過酷な労働であるにしろ
現地の方々の生活を担っている事も事実です。

私達が美味しいバナナやエビ、チョコレートやコーヒーを
手軽に頂けるのは間違いなく、過酷な労働を
している方々のお陰です。

では私達はその方々のために何ができるのでしょう?

もし私達が、作り手も消費者も安心安全で
しかも環境に負荷もなく、そして正当な価格で
商品を望み、求め、それが広がりを見せたのなら
企業は動くと思いませんか?


さて、オルター・トレード・ジャパンの扱っているバナナについて。

オルター・トレード・ジャパンのバナナはバランゴンバナナと言って、
ローカルバナナです。

バナナの生産国(主にフィリピン)では、バナナは
果物ではなく食事として頂く事が多く、上げたり蒸したりと
加工される事が多く、日常には欠かせないもののようです。

バランゴンバナナは、山に生えていて
現地の方はあまり食べない種類なのだそうですが
オルター・トレード・ジャパンでは
あえてそういう品種を選んだそうです。

なぜなら現地の方々がよく食べる品種を買ってしまったら
その方たちの分が無くなってしまうからです。

だから「おすそ分けをして頂く」という感覚で
現地の方々があまり食べないバナナを買っている、
と小林さんはおっしゃっていました。

しかも山の上に自生しているバナナなので
農薬も使っていません!

バランゴンバナナは普通に売られているバナナに比べると
少し値段はします。(スーパーで売られているバナナが
安すぎるのです)

それでも安全性が高く、環境にも負荷をかけず、現地の方々の生活も
守る事が出来、(現地の方々は、子供達に満足な食事と教育を
望んでます)本来のフェアなやり取りができるのなら
それは決して高いと言えるのでしょうか?

消費行動には責任があると言っても過言ではありません。


さて、今回はエビの話もして頂いたのですが、
日本人はエビが大好き!(私も好きです)
な人が多いのですが、輸入の養殖海老は「薬漬け」
「環境破壊の産物」と言われてきたそうです。

その理由としては狭い池で高密度に養殖し
生産効率を上げるため、海老がストレスを感じ
病気になりやすくなるそうです。

それを防ぐために抗生物質の餌を大量に与え
その結果、森林伐採や水質汚染などの環境汚染にも
残念ながら繋がってしまっているとの事。

そこで始まったのがインドネシアのジャワ島東部の
グレシック、という場所で行われている粗放養殖。

なんとジャワ島東部で300年近く前から行われてきた
魚養殖の方法で、それをエビに応用したそうです。

特徴としては持続可能な生産活動である事。

そして餌は与えないそうです!
その代わり、餌となるプランクトンが発生するように
環境を整えていくため(自然の池に近い環境を作る)
環境負荷も非常に少ない上、海老がしっかり運動を
し非常に美味しいエビが育つという循環が出来ているそう。

しかも現地で製造するため、冷凍は1回だけ(スーパーで売られている
多くのエビは1度解凍されて再び冷凍されています)。

そして黒変防止剤や保水剤は一切使用しないため
安全性が高く、エビ本来の旨味や食感を大切にしている
との事なのですが、事実とっても味が濃くて美味しいのですよ!


さて、私達は真剣に考えていかなくてはなりません。

経済優先である今、その考え方では
どこかにしわ寄せがきてしまいます。

確かに経済的な事は大切です。

ただ、しわ寄せの結果、それは遅かれ早かれ
形を変えて私達に戻って来ることも忘れてはいけない事だと思います。

人を守る事は環境を守る事でもあり、その逆も然り。

さて、小さな1歩は何から始めましょうか?












by touhoku_syokuiku | 2019-10-29 11:27 | 食育コンダクター養成講座 初級

環境と美味しさと

10月11日、5回目の食育コンダクター養成講座が行われました。

5回目は生産現場1、という事で「水産」の内容だったのですが
牡蠣を扱う丸壽阿部商店の専務である
阿部壽一さんに講義をして頂きました。

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阿部さんは私達協会とも深く関わって下さり、
協会で行っているイベントの「食育フェス」は
「共生会」という生産者の団体から助成を得ているのですが
その共生会の副会長でもあり、食育実践協会の理事でもあり、
何かと私達をサポートし、助けて下さっています。

さて、宮城県の牡蠣は世界に誇れる牡蠣である事をご存知でしょうか?

宮城県に住んでいると美味しい牡蠣が当たり前のように
あるのですが、それがいかにすごい事なのか、そして
宮城県の牡蠣が「種ガキ」として日本全国に出荷
されていると聞いたら、きっと驚かれる方も多いのではないかと思います。

宮城県の美味しい牡蠣を育てるためにも
沢山の工夫がされており、プランクトンの少ない
宮城県の海には牡蠣一個一個に栄養を行きわたらせる
ように育てていくのだそう。

沢山の手間暇をかけ、細菌やノロウィルス、
放射性物質や貝毒検査などの検査も
しっかりと行われて出荷される牡蠣なのですが、
(こちらの検査がまた、結構なお値段なのだと知り驚きました)
私達の元へ届くまでの道のりには沢山の行程が
踏まれている事を、受講者の皆さんは知る事が出来たのではないでしょうか。

さて、話はこれだけではありません。

宮城県は東日本大震災の大津波による影響で
集落や施設が壊滅的な被害を受け、
牡蠣の生産者やワカメの生産者が
半分以下にまで激減してしまったそうです。

その結果、牡蠣の生産量も年間4千トン(剥き身)
あったものが震災で500トンまで激減したそうです。
(現在は1千700トンまで生産が回復)

が、ここで新たなチャレンジが始まります。

それは環境に配慮した養殖を行う事。

震災前は過密養殖していた場所の間隔を開け、
施設台数を震災前の3分の1までに削減したそうです。

これはすなわち「生産量が減る」という事を意味するため、
生産者からの反対も強かったそうなのですが
行った結果、品質が上がり、そのお陰で
所得も向上したそうです。(労働時間も短縮されたとの事)

更に2016年4月には宮城県志津川支所戸倉牡蠣部会の
「戸倉っこかき」が持続可能な漁業が認められ
日本初のASC認証を取得。
(ASC認証:養殖水産物に対するエコラベルの事)

更にはFSC森林認証も取得し
(FSC認証:適切な森林管理を認証する制度)
海と森の認証をもった唯一の自治体として
ラムサール条約に登録されているそうです!

これは宮城県の誇りです。

綺麗な海は森の管理が欠かせません。

山や森の栄養分が海に流れて行くからです。

これからも末永く
自然の恵みを頂き続けるという事は
責任をもってその環境を守っていく必要があります。

それは生産者だけの話ではなく、
私達1人1人にも責任があるという事です。

生産者の方々は本当に頑張っていて
その頑張りは私達が想像するよりもずっとずっと
ハードな事が多く(養成講座でお話を聞けば聞くほど
私は頭が下がります)、では私達に何が出来るのかと言えば
頑張っている生産者の方から買う位しか出来ないけれど
でも改めてここで考えてほしいのです。

「あなたは誰から物を買いますか?」

買うという行為はその先にある生産者を
応援するという行為です。

美味しいだけではなく環境にも配慮している牡蠣、
応援したいですね。











by touhoku_syokuiku | 2019-10-19 12:58 | 食育コンダクター養成講座 初級