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とうほく食育実践協会

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和食の「命」といえば

11月8日、9回目の食育コンダクター養成講座が行われました。

今回は日本人にとって、そして日本の食文化にとって
無くてはならない「だし」の話。

だしの世界は地域によっても使われる素材が違ったり
「取り方」によって風味やが変わったりと
とても奥が深く、面白くて美味しい世界だと思うのですが
その魅力をたっぷりと語って下さったのがこの方。

「まるご食品」の専務、濱口利文さんです。

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どんどん時短・短縮されていく家庭料理に比例して増えていく
化学調味料や、簡単に味付けできる様々なバリエーションの「〇〇の素」。

それはそれで便利なのかもしれませんが、
私達協会は「全てが同じ味」になるものではなく
「それぞれの素材の美味しさ」を大切にし、
「各家庭の味」をもっと大切にしてほしいという思いがあります。

そんな思いから、だしの話は欠くことの出来ない
大切なものだと思っています。
(全ての講座が欠く事のできない大切な講座なのですが(笑))

しかも!
今回は美味しいだしの取り方は勿論の事
色んな出汁の試飲が出来たという何とも贅沢な講座。

濱口さん、本当にありがとうございました!

さて、私達が「美味しい」と感じるものには
「旨味」というものが必ずといって良いほど
食材の奥に隠れているのですが、
その「旨味成分」がぎゅっと濃縮されたものが「だし」と
言われている素材です。

この「だし」をとるためだけの素材を作って使って
いるのは和食だけだそうです。

さて、出汁のトップバッターと言えば・・・

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そう!昆布!

昆布にも色んな種類があるそうなのですが、
だしに向いているのは肉厚で繊維質の多い昆布だそうです。

昆布をたっぷりと使って60度のお湯で
じっくりと旨味成分を抽出していくと・・・
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昆布だしの出来上がりなのですが、色もほんのり昆布色!

それぞれの出汁の違いを感じてもらうため
濃く抽出しているのですが、ほんのり甘くて
昆布の香りがなんとも良いのです。。。

昆布は収穫して干して出荷、ではなく
美味しさを引き出すために蔵で1年以上寝かせる事もあるそう。

さて、お次は身近な素材のかつお節。

だしは勿論の事、お浸しに和えたりと
料理にも幅広く使えますね。

このかつお節なのですが、2種類ある事をご存知でしょうか?

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こちらと・・・

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こちら。

色が違いますね。

1枚目の写真はカビ付け前、
2枚目写真の方はカビ付け後のかつお節。

どちらも「削り節」に使われるのですが、
風味などに違いがあるそうです。
(ちなみにカビ付けされた方のかつお節を
「本枯れ」と言い、時間も手間もこちらの方がかかるそうです。)

そして上の写真を薄く削ったものがお馴染みのかつお節。
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そして贅沢にこのかつお節を使って取った出汁は
思わずため息が出る美味しさ!

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金色~!

他にもさば削りぶしに(これまた美味しい。力強い味です)
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そしてまぐろ削り節も!(とても上品な味。京都の料亭でよく使われるそうです)

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それぞれの味も違うし色も違う。
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削り節や煮干しなど、いわゆる「だしの素になる素材」は、
生の時はそれ程旨味成分があるわけではないそうです。

命が無くなったと同時に体内の酵素の働きで
タンパク質分解が起こり、旨味成分を増幅させるため
旨味成分が生の時よりもずっと高まる。

そこには昔ながらの知恵が詰まっていて
特に日本の場合はその旨味を微生物を使って更に高めたり。


今は旨味成分だけを濃縮させた化学調味料というものがあり、
とても手軽に使う事ができます。

天然素材の「だしの旨味」と科学調味料の「旨味」。

天然の素材の魅力を濱口さんはこう言っていました。

「化学調味料の旨味は旨味であるけれども、1つの同じ味。

対して天然の出汁の素材は色々あって、旨味成分が
高い事は勿論の事ですが、それだけではなく
「素材そのものの味と香り」も感じる事ができる。」


なるほど・・・。

昆布は昆布の味、削り節はそれぞれの特徴を持った味、
きのこ類は旨味だけではなくきのこの味をともなった
旨味と香り、旨味成分の高い野菜だって種類が変われば
同じ味は1つもない。

素材の中に含まれる「旨味」は組み合わせる事によって、
その季節によって、その素材の状態によって変化し、
それを楽しむことができたのなら
食卓はぐっと豊になるのではないかな、と
お話しを聞いて思いました。

日本の食文化やだしの素材を作る技術、
それらを守って繋いでいく一番の方法は
各家庭で日常的に「素材から「だし」を取って使う」事
なのではないでしょうか。

もし時間が無い時はこんな便利なものもありますよ。
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心も身体も喜ぶ「だし」の味、
大切にしていきたいですね。













by touhoku_syokuiku | 2019-11-09 14:30 | 食育コンダクター養成講座 初級

私たちにできること~台風19号の被災地の現状(大郷みどり会)

2019年度11月5日(火)

食育コンダクター養成講座 「誰かに伝えたくなるネギ学」報告



私たち、NPO法人とうほく食育実践協会は、食の「食べること」は「生きること」「育てる」から「食べる」まで「食」から見える世界を学ぶ事を目的に、自らの食をいろいろな角度から考え、語ることができる仲間(食育コンダクター)を増やしていきたいと活動しています。


今回の「誰かに伝えたくなるネギ学」も、本来ならば今年で3年目となる生産者交流でした。


この度の、1012日に上陸した台風19号の災害により、大郷グリーンファーマーズさんは農地及び、ご自宅を被災され、大変な思いをされています。一度は中止も考えなければいけない状況でした。


しかし、大郷グリーンファーマーズの皆さんから、生産現場を知り、今後の活動に生かすためにと、快く受け入れてくださいました。


本当に感謝いたします。


今回の見学、生産者交流を通して、私たちの今後の活動に活かしていきたいと思います。



まず訪れたのは、大郷みどり会の事務所。


()大郷グリーンファーマーズ代表取締役 郷右近秀俊さんが、大郷の被災状況を話してくださいました。


郷右近さんは、毎年、NPO法人とうほく食育実践協会の食育コンダクター養成講座で、世界の食糧事情や農業のおかれている問題点、私たちの知らない環境問題、食糧問題を丁寧にわかりやすく教えてくださる講師をしてくださっています。


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この度の台風19号による吉田川の決壊により、大郷町は吉田川周辺を含め町内一円に大規模な浸水被害を受けました。


郷右近さんは、これは、単なる大雨による自然災害、というだけでなく、川の保水力、自然環境の変化、地球規模の温暖化や、様々な要因が考えられるのではないか。とおっしゃられました。


幸い、生産者の皆さんは、みな無事だったこと。


でも、大郷みどり会では会員2軒が床上浸水、内1軒は濁流の直撃を受け全壊(それが、あとで紹介する生産者熊谷さんのご実家)床下浸水1軒、その他何か所も崖崩れが起き、農地では畑とハウス12棟をはじめ、水田は稲刈りが終了しない水田30haが浸水、いまだ稲穂が見えない水田も多くあるとのこと。


収穫を迎える秋野菜が出荷できなくなってしまっている状況とのこと。


それでも、今、生産者一丸となって、復旧復興に取り組んでいるので、1人でも多くの方たちに、今日の訪問で感じたことをお伝えください。とお話してくださいました。



大郷グリーンファーマーズの生産者・西塚さんのハウスは周辺の田んぼが一面冠水。

泥水を被り、出荷ができなくなってしまった収穫間近の小松菜。

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大郷町直営農場農薬不使用ハウス  あいコープみやぎさんHPより




その後、何台かの車で移動して、今回の「ネギ学」の圃場へ。


今年で3年目の「ネギ学」。吉田川にかかる大きな橋を越えるとそこには2ヘクタール以上の農地が見えてきます。

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昨年もお邪魔した、1年ぶりのネギ畑・・・

待っていてくださったのは、ネギ生産者の、熊谷さんと佐藤さんです。



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吉田川が決壊して押し寄せた濁流は、収穫時期真っ只中のこのネギ畑にも押し寄せ、冠水。


もともと、ネギは水分が少ない土の方が良い作物なのだそう。


本来、ネギは、白い部分を長くするために、土寄せをします。



圃場に入らせていただきました。

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畝と畝の間は、だいぶ水は引いているものの、粘土質の土で、長靴でも足が取られる感じ。


とても土寄せは出来きそうにありません。


でも、ネギたちの生命力は凄い!みんな、元気に生きています!一度は完全に倒れたのに、ちゃんと起き上がって、すくっと立ち上がっているのです。


ただ、倒れた時に、ちょっと折れたり、S字に曲がったりしています。


白いところに土寄せができないまま置くと、緑になってしまうそう。


収穫のトラクターが、冠水のため全部廃車になってしまい、収穫が、手作業になってしまうことなど、そんな、諸々の事情で、この先、少量のネギは、あいコープみやぎさんのインターネット販売の道があるけれど、廃棄になってしまうとのこと。


そんな~泣

こんなに、元気に育とうとしてるのに。


お話を伺った後、受講生さんたちと収穫体験をさせていただきました。


持ち帰ったネギは、夕飯に「ネギしゃぶ鍋」にしていただきました。 


本当に甘くて美味しいネギでした。

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その後、吉田川の決壊場所からすぐの地域にご実家がある、熊谷さんのご実家に伺いました。


途中の畑には、まだ瓦礫が散乱していて、デコボコの道が続きます。


決壊場所は、奥に見える、ブルーシートのところ。

本当にすぐだったのですね。

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この熊谷さんのご自宅は、もともと築90年。屋根の下は茅葺なのだそうです。


梁も立派で、さすが日本家屋。


一階天井まで来た濁流に流されることなく、凛と立っていましたが、もう中は全壊なのだそうです。


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今回、あいコープみやぎさんは、この大郷のネギたちを、「ふんばり!むきねぎ」という名前で供給してくださいます。


痛んだ外皮や葉先をカットしたものを購入できます。


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私たちが今、できることとは?


一生懸命に頑張っている生産者の皆さんの事を知り、知らない方へ伝え、購入して、いのちをいただく事。



また、あいコープみやぎさんは、大郷みどり会緊急支援募金を受け付けています。


組合員の皆さんは、こちらの方法での支援をすることができます。


詳しくは、あいコープみやぎさんのホームページからお問い合わせください。




一日も早い、復旧復興をこれからも応援していきます。


by touhoku_syokuiku | 2019-11-08 11:25 | 食育コンダクター養成講座 初級