人気ブログランキング |

とうほく食育実践協会

syokkon.exblog.jp
ブログトップ

<   2019年 12月 ( 6 )   > この月の画像一覧

美味しい蕎麦の秘密

12月10日に13回目となりました
食育コンダクター養成講座が行われました。

早いもので2019年度の講座もあと6回で終了となります。

さて、今回は「現状と課題」と言うテーマなのですが、
日本蕎麦の事について北舘製麺営業の田口勇さんに
お越しいただき、蕎麦の生産から加工、そして販売に
至るまでを教えて頂きました。

美味しい蕎麦の秘密_b0297136_06333807.jpg

「蕎麦=日本食」のイメージが大きい方も多いと思うのですが、
実は蕎麦自体は色んな国で食べられており、しかも
日本で食べる蕎麦の多くは輸入に頼っているという現状が
あるそうです。

ほとんどが輸入に頼る中、北舘製麺は日本で数少ない
「直営農場」があり、製粉、製麺も自社工場で
行なっている会社です。

そのこだわり様は直営農場を所有している
事から既に垣間見る事が出来ると思うのですが、
いかに美味しい蕎麦を私達消費者に届ける事が
出来るか、という事に一生懸命であるかが
ヒシヒシと伝わってきました。

蕎麦は基本的に成長が早く、雑草よりも早く成長するため
基本的に農薬は要らないそうなのですが
ただ、美味しい蕎麦の実ができる条件というものがあり
それが「朝晩の寒暖差」。

「暖かいと花は咲くけれど実は大きくならない」
と田口さんは言います。

田口さんのお話は本当に面白く、
蕎麦の花の事や蕎麦の収穫量は
意外と少なく、お米と比べると1/8の収穫量なので
敷地が必要である事、蕎麦湯の事、などなど知らない事ばかり。

そして「更科蕎麦」とはどの部分なのか、など
そば通になれそうな話題も満載。

因みに「一番粉」と書かれているものが更科蕎麦と
なる部分で、蕎麦の実の中心部だそうです。

美味しい蕎麦の秘密_b0297136_06262363.jpg
北舘製麺が何故農場からやるのかと言うと
安心安全は勿論の事、蕎麦の実の保存を自分達で
出来るからという理由があるからだそうです。

蕎麦の実は低温保存をしないと酸化してしまい
美味しさが劣るため、北舘製麺では96時間以内に
蕎麦にする分を製粉し(石臼挽き)、製麺しているそうです。

田口さん曰はく
「うどんは成熟させるとおいしさがアップしますが、
蕎麦は「挽きたて、打ちたて、茹でたて」が大原則です」
との事。

さて、日本で蕎麦は13万トン食べると言われて
いるそうですが、国内で生産されているのは
たったの3万3000トン。

後の約10万トンは輸入という事になります。

この数字に私は考えさせられました。

日本は日本食に必要な原材料の多くを
輸入に頼っています。
(因みに味噌や醤油を作る大豆のほとんどが輸入です)

もう少し私達は自分達の国の「食事情」に
関心を持っても良いのではないでしょうか?

自分達の国の農業を守る事、農家を守る事、
作物を守る事、それを加工している所を守る事・・・。

私達はついつい遠い所にばかり
目が行ってしまいがちですが、
本当に大切なものはいつも身近にあって、
身近にあったものが無くなって初めて
慌てる事が多いように思います。

私達の命を守る「食」を私達が
守らずして誰が守るのでしょう?

国産の蕎麦、大切にしたいですね。









by touhoku_syokuiku | 2019-12-12 15:43 | 食育コンダクター養成講座 初級

丸鶏を丸ごと使いこなす!

11月26日に行われた「丸鶏フェス2019」のご報告です。

そろそろおもてなし料理に挑戦しておきたい季節になりますね。
今年は思い切って丸鶏に挑戦してみませんか?

ということで、今回は米沢郷牧場の丸鶏を使って、『ローストチキン(丸鶏のピラフ詰めオーブン焼き)』と昔ながらの『丸鶏の醤油煮』を作りました。

講師は食育コンダクターの本吉尚子さん

丸鶏を丸ごと使いこなす!_b0297136_15183890.jpg
丸鶏を扱う手つきがとても優しいのです。
丸鶏を丸ごと使いこなす!_b0297136_15164376.jpg
丸鶏を丸ごと使いこなす!_b0297136_15183507.jpg
きれいに洗った丸鶏にピラフを詰めていきます。
丸鶏を丸ごと使いこなす!_b0297136_15165645.jpg
丸鶏を丸ごと使いこなす!_b0297136_15165940.jpg
丸鶏を丸ごと使いこなす!_b0297136_15171036.jpg
こんがり焼けた丸鶏を丁寧に切り分けていきます。
丸鶏を丸ごと使いこなす!_b0297136_15172334.jpg
丸鶏を丸ごと使いこなす!_b0297136_15180774.jpg
丸鶏を丸ごと使いこなす!_b0297136_15182824.jpg
部位を確認しながらお子さんと一緒にするのも良いですね。


丸鶏の醤油煮
丸鶏を丸ごと使いこなす!_b0297136_15174717.jpg

汁をかけまわしながらゆっくり煮つけていきます。


丸鶏を丸ごと使いこなす!_b0297136_15184197.jpg
今回のメニューは、春菊とリンゴのサラダ、ハンナンチキンライス、ほくほくジャガイモ、春菊のスープ、レモンゼリーも加わりました。

丸鶏を丸ごと使いこなす!_b0297136_15181051.jpg
今回の食材のご紹介

丸鶏の醤油煮には鎌田醤油の丸大豆醤油、ハンナンチキンライスには鎌田醤油の鮭醤油を使いました。
丸鶏を丸ごと使いこなす!_b0297136_15185279.jpg
米沢郷牧場の阿部均さんと食育コンダクターの吉野むつさんによる食育コーナー

米沢郷牧場は、有畜複合経営(有機農業)で農民の自立と安全で美味しい農畜産物の生産を目指し、ファーマーズ・クラブ赤とんぼとのグループで、BMW技術を利用しながら、土・水・大気、そして微生物の間の自然の物質循環を最大限に活用し、地域的に自然(資源)循環農業を実践しています。

by touhoku_syokuiku | 2019-12-08 15:53 | 食育フェス

第1回食育フェスinやまがた~冬のアンチエイジング~

11月12日に生活クラブやまがた松見事務所で行われた食育フェス~冬のアンチエイジング~のご報告です。

「生活クラブやまがたの活動を支える担い手を育てたい」というご要望に、どのようなかたちで私たちNPOとうほく食育実践協会が関わっていくことができるのか、手探りではありますが、3回シリーズで食育フェスを行うことになりました。

第1回は、「趙さんの味」の李香星さん(養生薬膳アドバイザー)を講師にお迎えし、サムゲタン、即席キムチ、ヤンニョム、牡蠣ともずくのチヂミを調理しながら、食材の薬膳的な効用について教えて頂きました。

食育コーナーでは、今回の丸鶏の生産者で米沢郷牧場の阿部均さんから生産現場のお話を伺いまいした。

食育コンダクターの吉野むつさんは、毎回食育紙芝居を手作りしてくださるのですが、回を重ねるたびにどんどんバージョンアップして、とてもわかりやすくお話してくれます。

作って、食べて、学んで、一人でも多くの方が食育の活動に興味を持っていただけたらと願っております。

第1回食育フェスinやまがた~冬のアンチエイジング~_b0297136_14270201.jpg
第1回食育フェスinやまがた~冬のアンチエイジング~_b0297136_14274890.jpg
薬膳料理、沢山の食材を使います。
第1回食育フェスinやまがた~冬のアンチエイジング~_b0297136_14273769.jpg
サムゲタン
第1回食育フェスinやまがた~冬のアンチエイジング~_b0297136_14265122.jpg
即席キムチ
第1回食育フェスinやまがた~冬のアンチエイジング~_b0297136_14264123.jpg
牡蠣ともずくのチヂミ
第1回食育フェスinやまがた~冬のアンチエイジング~_b0297136_14294671.jpg
第1回食育フェスinやまがた~冬のアンチエイジング~_b0297136_14263532.jpg
サムゲタンを取り分けます
第1回食育フェスinやまがた~冬のアンチエイジング~_b0297136_14261810.jpg
冬のアンチエイジング、体が温まります。
第1回食育フェスinやまがた~冬のアンチエイジング~_b0297136_14255460.jpg
今回の食材のご紹介
第1回食育フェスinやまがた~冬のアンチエイジング~_b0297136_14255869.jpg
米沢郷牧場の阿部均さんとNPOとうほく食育実践協会理事長の工藤恭子さん

第1回食育フェスinやまがた~冬のアンチエイジング~_b0297136_14260657.jpg
食育コンダクター吉野むつさんの紙芝居


by touhoku_syokuiku | 2019-12-08 15:09 | 食育フェス

選択の重要性

12月6日に12回目の食育コンダクター養成講座が
行われましたのでそのご報告です。

今回は生産現場の「畜産」について
山形県置賜郡の米沢郷牧場の代表である
伊藤幸蔵さんに教えて頂きました。
選択の重要性_b0297136_14155755.jpg

前回は農業、今回は畜産についてです。

伊藤さんには毎年、食品の裏話や
熱い思いなどなど語って頂いておりますが
今回もまた色んなお話を聞く事ができました。

選択の重要性_b0297136_14144054.jpg

米澤郷牧場では鶏肉も作っているのですが、
その取り組みというのが驚くレベルなのです。

何故なら
・全飼育期間無薬飼育を行なっている
・鶏舎は開放型で飼育を行なっている
・アニマルウェルフェアを重視している
という一般の鶏肉業界ではありえないような育て方を
貫いているからです。

「鶏肉は薬で育つ」と業界内では言われる位
鶏を育てる事と薬はセットになっているそうなのですが、
何故米沢郷牧場が無薬の取り組みを始めたのかというと、
取引のある生協から「安全な鶏肉を食べたい」という
組合員の声が挙がり、「薬抜きで鶏肉をつくれませんか?」という
依頼を受けた事がきっかけだったそうです。

どこの業者にお願いしても「それは無理だ」と断られ
米沢郷牧場へ話が来たらしいのですが、
思い切って引き受け、実験的にやった所
「うっかり成功してしまった」そうです。

伊藤さんが言うには「殺さない、という視点で育てた」
そうなのですが、これは「儲ける」ではなく
「鶏たちの健康」を第一に考えた結果
得られたものだと伊藤さんは言います。

その取り組みと言うのが
・乳酸菌を与えて腸内環境をよくする
・ストレスを溜めさせない
・餌や水の改善
などなど、人間の私達にも大いに共通するもので、
動物であろうが人間であろうが同じなのだな・・・と
考えさせられるものがありました。

そしてそのうち「餌は国産でやりたいね」
という話になり、飼料場をつくり(飼料場を
自社で持っているのは今では米澤郷牧場だけだそうです)
それを実現させ今に至っているとの事なのですが・・・
これを実現させるって・・・本当にすごい事だと思います。

家畜の世界は大規模化(独占化)と効率化が
求められる世界だそうです。

どうやったら早く大きく育つのか
どうやったらこの世界を独占できるのか。

が、ふと疑問に思うのです。

その先にあるものは
私達の健康は含まれているのでしょうか?

その先にあるものは
環境を守り、私達が安心して暮らせる世界が
あるのでしょうか?

何が正しくて何が良いのかは
自分自身で調べ、現場の方から話を聞いて
情報を求めなければ「本当の情報」は得られにくく
なってきていると伊藤さん。

知らなったでは私達の身体や心は
守られませんし、何より子供は特に
まともな物を食べなくては身体を守れませんよ、
と言う伊藤さんの言葉にズシリと来た方も
多かったのはないでしょうか。

そして最後に
「肉を食べるという事は、その分
環境にも負担がかかる事になるので、
少量のきちんとした肉を食べていくことが大切」
と話していらしたのが印象的でした。

そして最後に!
米沢郷牧場で育った丸鶏を事務局長自ら
焼いてくれました。

もう、皮がパリッパリ。

選択の重要性_b0297136_14151113.jpg
本当に美味しかったです!

食の安全性への興味が低い、と言われている日本。

安心安全な食について興味を持たれた方は
是非私達とうほく食育実践協会にお声がけ下さい。

一緒に学んでいきましょう。

そして、あなた自身やあなたの大切な家族を守る
お手伝いができたのなら私達はとても嬉しいです。


では今日はこの辺で。








by touhoku_syokuiku | 2019-12-06 15:25 | 食育コンダクター養成講座 初級

家族や地域を大切にするという事

12月3日に11回目の食育コンダクター養成講座が行われました。

今回は循環型第一次産業の「農業」をテーマに
山形県置賜郡にある米沢郷牧場の事務局長である
阿部均さんに来て頂き、米沢郷牧場の取り組みについて
教えて頂きました。

家族や地域を大切にするという事_b0297136_15582201.jpg
米沢郷牧場は「自然循環型農業」を目標にした
有機農業者の組織です。

この「循環」というのが、例えば
米沢郷牧場では鶏肉用の鶏を育てているのですが、
その餌となるお米は自分達で育てた飼料米。

そしてもみ殻は鶏舎に敷かれ、その上で鳥達は
過ごすのですが、その鳥達がいなくなった後、
鶏糞を発酵させて田畑や果樹園の肥料にする・・・
というように、一見ゴミとなりそうなもみ殻や
鶏糞を利用し循環させていく取り組みをしているのです。

ちなみに日本の肥料の輸入率は高いそうで、
その肥料を国産でまかなっている所はなかなか無いそう。

そしてその取り組みを聞いていると
それには無駄は一切なく、そこにあるもの、例えば
土の中の微生物などの力を最大限生かすように
「手を添える」ような農業をしているよう、印象を受けました。

さらに米沢郷牧場が大切にしているのが
「家族経営」。

独占するような大きな企業を目指すのではなく
家族経営の農家を大切にする、というのが今も昔も、
そしてこれからも米沢郷牧場が大切にしている事の1つだそうです。

家族経営を成り立たせるためには
年齢にあった働き方が大切、と阿部さんは言います。

若者は力仕事を、高齢の方は智恵や技術を
伝えると共に剪定などの仕事を、そして
女性たちは加工品を作ったり郷土料理の伝承を。

そうした家族経営の成り立ちによって
年間の労働配分とリスク分散を図っているとの事。

さらに、それぞれの生産者が思い入れの強い
野菜や果物を育てているため、例えば
ブドウなどは様々な品種を育てているそうです。

「思い入れが強いだけに、作り手に喋らせたらきっと
ずーっと(その作物の事を)喋っていると思うよ」
と笑いながら話す阿部さんのお顔はとても穏やかで
なんだか嬉しそうで、きっとそんな生産者の方々を
誇りに思っているのだろうなあ、と思いましたし、
その生産者の語りも聞いてみたいなあとも思いました。

一生懸命な方々のお話は心に響きますから。

さて、米沢郷牧場は学校給食の取り組みもしているそうです。

羨ましい~!!!!!

家族や地域を大切にするという事_b0297136_15583244.jpg
残念ながらブラック化が進む食の世界で、
米沢郷牧場のような循環型農業かつ
有機農法を行なっている所のお米や野菜が
食べられるなんて!!!

身体と心を作るのは食べ物の力が大きく
(私達はそれを忘れがちですが)
安心安全の食べ物を子供が食べられたら
それは素晴らしい事です。

更に米沢郷牧場では「消費者と顔の見える関係」
も大切にしているため、交流会も大切にしているそうです。

地域を大切にし、家族経営を大切にする事と
「循環型農業」の農業は根底が一緒のような気がした
今回の講座でした。

阿部さんありがとうございました。

次回は畜産についてです。

お楽しみに!









by touhoku_syokuiku | 2019-12-06 09:26 | 食育コンダクター養成講座 初級

今も昔もこれからも

ご報告が遅くなりましたが、
10月28日に7回目の食育コンダクターが行われました。

テーマは「加工」。

今回は平田産業の営業部、中村竜也さんが福岡から
来て下さり、油の事や食の裏側の話をして下さいました。

平田産業は福岡県朝倉市にある明治35年創業の老舗の油屋で
今年でなんと117年目だそうです!

実は日本で油が食べられるようになったのは
明治時代からで、それ以前は食べるというよりも
灯用の油として使われていたとの事。

昔よりもずっと油屋は減っている、と中村さん。

そんな中で平田産業は「どのような方向を目指していこうか」
と思った時、現社長の平田さんが「安全・安心」の
こだわりの油を作ろう、と決めたそうです。

そのこだわりは本当に素晴らしく
原材料や作り方など、どこを取っても「ここまでするのか!」
と驚きと感動が生まれ頭が下がる思いになりました。

原材料は100%非遺伝子組み換えの
菜種を使っているという事は声を大きくして伝えたい所。

何故なら、現在菜種のほとんどは遺伝子組み換えのもので
非遺伝子組み換えの菜種は本当に貴重なものとなって
しまっているからです。

遺伝子組み換えの食品は実は私達の生活に非常に身近で、
知らず知らずのうちに使っているケースが多い事をご存知でしょうか。

が、遺伝子組み換えの安全性はまだ「絶対」と確定されてはおらず
(表面上では安全とされていますが)
私達は事実上「まだよく分かっていない」ものを
食べているという現状があります。

更にこれからゲノム編集をされたゲノム食品も
どんどん出回って来ると思うのですが
食が身体に影響を及ぼすには時間がかかるため
理論上では安全とされていても
本当にそれが安全なのかそうではないのかは
誰も分かっていません。

さて、平田産業では菜種をオーストラリア(南オーストラリア州)
から輸入しています。

そして原材料を確保した後は菜種を圧搾して絞り、
その1番絞りの油を扱っているのですが、商品に
なるまでの過程も、お酢とお湯で油を洗ったり
その作業工程も時間も手間がかかり、
こんなに手をかけられて私達の食卓に上がっているのだと思うと
改めて「作り手」の事を知る事は大切であると思わずにはいられません。

知ると作り手が身近に感じられますし、自然と
感謝の念もわいてきます。
(目の前のものは「ある事」が決して
当たり前ではない事を私達は忘れがちです)

そして何よりその商品に愛着がわきます。

どうしてこの商品を選ぶの?
と聞かれた時「何となく」ではなく、しっかりとした理由があったのなら
それはとても素敵な事だと思うし、そんな視点で物を選んでいったのなら
自分の人生も豊かなものになっていくような気がします。

さて、あなたはどんな油を選びますか?




by touhoku_syokuiku | 2019-12-02 18:26 | 食育コンダクター養成講座 初級